『小説家になろう』連載1作目完結の反省と対策 その3「お気に入り、評価、ランキング」
前回は、「小説家になろう」連載1作目である「竜と、部活と、霊の騎士」の、アクセス解析で分かったことを書きました。
今回は、失敗の理由で挙げた3つの項目の2番目を掘り下げていきたいと思います。
1.アクセス数が少ない。
★2.お気に入りや評価がない。
3.他人の「小説家になろう」の小説を何百本か見て、想定の間違いに気付いた。
■ お気に入りや評価がない
最初の1ヶ月で、「お気に入り」や「評価」がなかったために、読んだ人のレスポンスがゼロでした。そのため、読んだのか、ページを開いてそのまま離脱したのかも分からない状態でした。
これでは、誰もいないところに掲示しているのと同じです。そのため、打ち切って、次の作品に移行する必要があると判断しました。
実は連載を初めて、広報を兼ねてTwitterで多くの「小説家になろう」の作家様をフォローしました。その際、どんな作品を書いているのかチェックしていったのですが、勉強になることが多かったです。それは、本文の書き方もなのですが、「ランキングタグ」の設定の仕方について、得る物が大きかったです。
目次ページと作品ページの下部に付けられる「ランキングタグ」ですが、本来のランキング用途以外にも、「お気に入り」や「評価」や「感想」を促すことにも使えます。そういったことに、他の方の作品を何百と見るまで気付きませんでした。
このランキングタグには、HTMLタグも使えます。そのため、太字にしたり、フォントに色を付けたりもできます。フォントに色を付けられるのは、この連載が終わったあとに気付いたので、後の祭りでしたが。
「お気に入り」や「評価」を得るためには、その導線を設計しなければいけません。当初、これが、まったくできていませんでした。そして、気付くまでにかなりの話数が経っていたので「話数が多い割に、『お気に入り』も『評価』もない作品になっていました。
こうなると、読者の評判の悪い「地雷作品」にしか見えません。そのため、新着情報で目にしても積極的にスルーされます。そういったことが分かるのは、実は最初の4話目ぐらいまでの方が、その後の数話よりもアクセス数が多かったからです。こういった仕組みを理解していなかったのが痛かったです。
■ 「小説家になろう」の「お気に入り」や「評価」とランキングの仕組み
「小説家になろう」のランキングですが、日単位、週単位、月単位、四半期単位、年単位、累積のランキングがあります。さらにこれらは、総合とジャンル別があります。
累積以外のランキングは、その期間内に、どれだけのポイントが入ったかで、順位が決まります。恐ろしいのは、累積以外は、その期間以外のポイントは、一切考慮されないことです。
たとえば、日単位ですと、24時間でポイントは0にリセットされます。これは、ユーザー数が圧倒的に多いサイトだからおこなえる集計方法です。
ランキングのポイントですが、以下の計算式で算出されます。
お気に入り数×2+評価(文章1~5点+ストーリー1~5点)
たとえば、ある日に、以下のような、お気に入りと評価があったとします。
お気に入り:6つ追加
評価者1:文章3点、ストーリー2点
評価者2:文章4点、ストーリー1点
この場合は、計算式に従い、その日のポイントは以下のようになります。
6*2+(3+2)+(4+1)=22pt
この数値は、期間が過ぎれば、カウントされません。翌日に、持ち越しはできません。なので、絶えず新規読者が流入し続け、新しい人がポイントを加えてくれなければいけません。かなり、過酷なランキングです。
このランキングについては、もう2回分割いて、少し書いてみたいと思います。